<化学療法のスタート>

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診断の結果は、正確には「ステージIII-bの非小細胞腺がんの原発性肺がん」でした。

その後の癌性胸膜炎の胸水による播種で手術ができない状態になりました。

また、大動脈解離のせいで放射線治療もできないとのことでした。

主治医の見解は、

「抗がん剤での化学療法しか選択肢がない」

ということでした。

私は、早期発見を見逃したうえ、平気で「良い治療法がない」という病院の無責任さに憤りを感じました。

一気に失意のどん底にたたき落とされた気分でした。

それでも何とか士気を奮い立たせ、取り乱さないようにしました。

告知に同席した息子に頼み、インターネットを検索してもらいました。

セカンドオピニオンをどこに求めればよいか、探したのです。

その結果、粒子線法や免疫療法など、化学療法以外の様々な治療法を見つけました。

直ちにこれらの治療を専門に扱うクリニックをいくつか訪問しました。

主治医には内緒でした。

どのクリニックも素晴らしく綺麗で豪華なオフィスでした。

正直、「随分儲けているのだな」という印象を受けました。

訪問した結果、どの治療法のクリニックでも、私の病状ではお薦めできない、ということでした。

癌(がん)が進行性でステージIII-bであること。

肺ぢゅうに転移している可能性があること。

PET検査でリンパへの転移が確認されていること。

そして大動脈解離を患っていたことなどで、どの治療法も危険度が高すぎるとういうことでした。

再度失意のどん底にいたところ、息子がネットで癌(がん)の闘病をする人たちの書き込みを見つけて教えてくれました。

それを通じて通院治療をする多くの癌(がん)患者の方たちと知り合いになりました。

その一部の方たちの進言もあり、まずは主治医が推す化学療法に委ねてみよう、と決めました。

いまひとつ病院を信じることはできませんでした。

しかし他にこれといった癌(がん)の治療法は見つからなかったのです。

化学療法をしなかった場合、余命がどのくらい短くなるかはわからない、とも言われていました。

癌(がん)にかかった人たちは、皆こうして「選択肢のない選択」をしていくのか、と思いました。

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